KYOSUKE-YAMATABI〜山旅

日本の山を旅するブログ〜登山、温泉、車中泊

北アルプス山行記 雲上の秘湯を目指して〜白馬三山縦走、白馬鑓温泉(1)

夏の登山、冬のスキーと一年を通じて、多くのアウトドアファンを惹きつけけてやまない長野県白馬村。交通の利便性の良さ、麓の温泉♨️や宿泊施設の充実ぶり、日本を代表する山岳リゾートですよね。夏山登山最盛期には日本全国から多くの登山客が訪れます。

白馬岳登山と言えば、多くの登山者が「白馬大雪渓」を思い浮かべると思います。盛夏、涼風が吹き抜ける雪渓を歩いて白馬岳の山頂へ。夏山登山の醍醐味満載の代表コースです。大雪渓も素晴らしい❗️当然ですが、今回僕はあえて大雪渓を通らず白馬の山々を縦走してみようと思いました。そしてこの登山の最大の目的地、それは白馬岳の中腹に湧く雲上の秘湯♨️と言われる白馬鑓温泉。標高2100mに湧くワイルド感満点の秘湯として温泉ファンには有名です。大自然の中にこんこんと湧き続ける正真正銘の源泉掛け流し、加えて浴槽からはアルプスの大展望、こんなパーフェクトな温泉♨️温泉大国日本でも滅多にはないでしょう❗️これは行くしかない❗️テンションはMAX❗️さあ、雲上の秘湯を目指して登山を開始しましょう。

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今回の登山コースは次の通り

1日目:栂池自然園白馬大池ー白馬岳ー白馬山荘(泊)

2日目:白馬山荘ー杓子岳ー鑓ヶ岳ー白馬鑓温泉小屋(泊)

3日目:白馬鑓温泉小屋ー猿倉

栂池から入山して白馬三山を縦走、その後目的地の白馬鑓温泉小屋を目指し、猿倉に下山するという行程です。梅雨明け後、本当なら夏山シーズン真っ只中という天候のはずですが、なかなスッキリとした天候にはならず、雲の多い、時々雨の降る3日間の登山となりました。

白馬岳登山の良さは、他の山域に比べて交通の利便性が高いこと。主要な登山口へは夏期、バスが運行されておりとても便利。マイカー登山者にとっては本当に助かります。入山口と下山口が違う登山行程を考えることがしやすくなります。

前日、道の駅白馬で車中泊し、早朝八方バスターミナル周辺の駐車場に車を置き、バスで栂池高原に向かいます。そこからゴンドラ、ロープウエイを乗り継いで登山口の栂池自然園へ。途中ゴンドラから新緑の山々の景色が「あー、アルプスに来たな〜」と感じさせて、一気に登山意欲が高揚してきます。

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栂池自然園を出発し、まず白馬大池を目指します。途中、天狗原、白馬乗鞍岳を通ります。標高を上げて行くにつれて、周りの植生も変わり、景色は一気に高山帯となり、谷筋に雪渓が現れ始めるとアルプスの稜線に来たことが実感できます。多くの登山者が夏の白馬の景色を楽しんでいました。

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急登を登り切ると突然目の前に大きな湖が出現します。白馬大池です。なんでこんな場所に大きな湖があるのか❓本当に不思議ですよね。湖畔には白馬大池山荘があり、テント場もあります。湖畔でのテント泊、魅力的だな〜いつかテント⛺️を張ってみよう。この白馬大池から先は本格的なアルプスの稜線歩きが始まります。同時に白馬は花の山🌸🌼ということで、高山植物の花々が多くなっていきます。稜線はお花畑全開の季節です❗️

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※(左)チングルマ(右)チシマキキョウ       

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※(左)ミヤマアズマギク(右)ミヤマキンバイ

白馬大池から稜線を辿り、小蓮華岳を経由して、後立山連峰の主稜線への分岐点、三国境を目指します。今回ガスに包まれる天候でしたが、時折見せる稜線の姿が逆に幻想的で、晴れの展望良好登山よりも趣があるなあ、と感じました。(そう前向きに考えよう😭)

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白馬岳山頂への分岐、三国境に到着すると、北には雪倉岳朝日岳北アルプス最北部の山々が連なっています。いつかこの稜線を歩きたい、そしてもっとその先、栂海新道を経て日本海へ。夢はどんどん広がっていく景色だな。

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三国境から白馬岳山頂へのラストスパート。徐々に高度を上げながら山頂を目指します。ガスの中、出会いはいつも突然やってきます。前方に小さく動くものがいくつも・・おっ、かわいいライチョウの子ども達💕ということは・・いましたお母さんライチョウ。遠くを見渡し周りを警戒中です。僕の数メートル先で周囲を見渡す姿に「人間は警戒しないんかい!」とツッコミを入れてしまいました☺️そんな姿が微笑ましいよね❤️ガスに覆われて視界の悪い天候は、実はライチョウ遭遇率が上がります。天敵の大型の鳥などに狙われにくいからと言われています。まさにアルプス登山のアイドル的存在、ライチョウ。天気が悪くてもこんな楽しみもあるんですよね。

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ライチョウのお出迎えもあり、栂池を出発して7時間あまり。ようやく標高2932m、白馬岳山頂に到着しました。ガスで360度の大展望とまではいきませんでしたが、アルプスの稜線歩きの醍醐味を十分味わうことができました。しかし今回の登山はここが目的地ではありません。白馬岳はあくまで通過点。明日から秘湯♨️を目指して縦走を続けていきます。

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1日目の宿は白馬山荘。定員800名ほど。日本最大の山小屋。最盛期には登山者で溢れる人気の山小屋です。宿泊手続きを済ましてまずは一杯🍺やっぱりこれでしょ❗️山でビール🍺旨すぎます。生きてて良かった〜至福のひと時です😀白馬山荘にはスカイプラザ白馬というレストランがあってそこで生ビールや料理が楽しめます。山小屋の域を超えてますよね。素朴な山小屋も魅力的ですが、設備の整った山小屋も快適そのものです。

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僕は基本山小屋宿泊は素泊まりを利用します。食事の時間など自由がきいて僕は好きです。荷物は重くなりますが、自炊の楽しみも捨てがたいですよね。1日目の夕食は鰻蒲焼。鰻って疲れたからだでもすっと食べられて栄養満点。夏に鰻を食べる理由がわかります。

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白馬の夜は更けてゆく。さあ、明日は雲上の秘湯♨️白馬鑓温泉を目指して歩いていこう❗️