KYOSUKE-YAMATABI〜山旅

日本の山を旅するブログ〜登山、温泉、車中泊

軽キャンで行く四国車旅〜2021春①

 


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2021年3月下旬、急遽有給休暇が取れることになり、この機会に軽キャンでどこか旅に出たい・・・そう思い立ち、今回の四国車旅を実行しました。

どこに行こうか?

色々と悩みました。コロナのことも考慮しながら、どこが良いか❓ふと頭に浮かんだのは

3年前、軽キャンを買ってすぐ行った四国一周の旅。その時、一周と言っても訪れることのできなかった場所がある・・・愛媛県の南部と足摺岬。そうだ!今回は以前とは逆で、四国を半時計回りに回ろう!(以前は徳島から時計回りで室戸岬を目指した)愛媛県を南下して、足摺岬を目指そう!四国一周を完全なものにすることができる😃

ということで軽キャン四国の旅をスタート❗️

今回の旅のチェックポイントを設定して、あとは自由気ままに旅をしたいと思います。

【チェックポイント】

①下灘駅・・瀬戸内海を一望できる絶景の無人

②道の駅八幡浜みなっと・・鮮魚市場のある道の駅

足摺岬・・四国最南端。以前室戸岬に行ったのでこちらも。

四万十川・・以前も訪れているが、もう一度行きたい。

⑤香川で讃岐うどん・・四国に行ったらこれは外せない!

 

上記の目的を3日間で達成したいと考えました。そうなると必然的に四国の左半分を巡る旅となりました。

さあ、旅に出発です。いつものように夕方名古屋を出発。一路今日の車中泊地、淡路SAを目指します。名古屋から5時間ぐらいの道のりでしょうか?何度か四国に行っていますが、いつもこのサービスエリアで車中泊しています。僕の中では四国への玄関口だと思っています。

新名神名神とひたすら西に向けて高速を走らせます。結構慣れた道のりと言った感じです。途中、いつも山陽道、淡河PAというところで夕食を食べます。なんか大型トラックの数が異様に多いパーキングエリアですが、シャワーやコインランドリーがあったりと長距離トラック運転手の憩いの場所なのでしょう。ということで食堂が充実していて、定食メニュー豊富で味も良いのでいつも利用してます😆

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定番、唐揚げ定食。ご飯普通でお願いしたのに、これ大盛りでしょ?唐揚げも揚げたて、サクサクで美味しい❗️

 

神戸を過ぎて、山陽道を少し走り、三木JCTから明石海峡大橋を目指して南下します。明石海峡大橋はいつ渡っても迫力満点ですね💯軽キャンの車体がいつも強風にあおられて、怖い思いをします。

今日の車中泊、淡路SAに到着。渡って来た明石海峡大橋がライトアップされて綺麗ですね。

駐車場にはキャンピングカーがたくさん駐車しています。みんな四国に渡る旅行者でしょうか。魅力溢れる四国の地を目指して❗️ワクワク感が止まりません😆

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淡路SAでの車中泊は暑くも、寒くもなく快適に寝ることができました。車中泊は気候の良い春と秋がベストな時期だよね😆

 

朝5時早めの起床。今日は一気に愛媛県の南部、宇和島あたりまで行きたいところ。地図を見てもかなり長丁場が予想されます。早めのスタートを心がけます。まずはチェックポイント①の予讃線灘駅を目指して、高速道路で一気に愛媛県伊予市まで移動です。

途中香川県に入り、サービスエリアで讃岐うどんを食べます。高速のサービスエリアでも味は本格的讃岐うどんなんですね。本当に香川県讃岐うどん天国です。不思議な場所だ!

 

高松道松山道をひたすら西に走ります。淡路SAから距離で200キロ以上、遠いですね。時間にして3時間以上かかりました。そうだよな〜地図で見ると上には広島があるという位置関係・・遠くまで来てしまった・・・

 

高松道伊予ICで高速道路を降りて、海岸線沿いに西に進んでいきます。穏やかな瀬戸内海が綺麗ですね、生憎小雨が降って来ました。海を見ながらしばらく走ると左側に下灘駅の看板が。

細い道を上っていくと右手に小さな鉄道駅が現れました。観光客がたくさんいます❗️こんな田舎の無人駅にたくさんの人。駅の駐車場は満車です。(ちょっと歩きますが、観光客用の駐車場があるので安心)

 

灘駅はJR予讃線無人駅。しかし駅の面前から瀬戸内海を一望できる絶景スポットとして有名です。特に瀬戸内海に沈む夕日は格別とのこと。テレビで見たことがあって一度訪れてみたいと思っていました。今回は時間的に夕日は無理ですが、それでも駅から見える瀬戸内海の景色は見る価値があると思いました。

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絶景の無人駅を後にして、2つ目のチェックポイント、道の駅八幡浜みなっとを目指します。

天候が悪化してきました。雨が強く降る中、海岸線沿いを西に車を走らせます。何やら海沿いの地形が険しくなっきました。トンネルを抜けると港町が現れました。八幡浜に到着です。

この港から九州に渡る船が出ているようです。九州はもうすぐそこなのですね。

 

港のすぐ目の前にチェックポイント、道の駅八幡浜みなっとがありました。人気の道の駅のようで、たくさんの観光客で賑っていました。海辺の道の駅ということで、併設の鮮魚市場で今夜の晩酌の肴を買おうと思っていたのですが、ちょっと時間が遅かったようです。すでに閉店していました。市場は午前中に来ないと駄目だよね。

 

魚と合わせて名物なのが豊富な柑橘類、名古屋では聞いたことのない名前の果物が沢山ありました。さすが柑橘王国愛媛ですね。珍しい柑橘(名前は忘れた)のゼリーを購入しました。

デザートゲット🍨ですね。

 

今日の宿泊地をどうするか❓道の駅ガイドブックを眺めて考えました。明日はできるだけ早く足摺岬に到着したい。なので愛媛の南部にある道の駅を探します。

 

初日の車中泊地は宇和島市にある道の駅津島やすらぎの里に決定。元々は温泉施設併設の道の駅のようですが、コロナの影響なのか、温泉は♨️営業を中止しているようです。ちょっと残念ですが、その他の設備が良さそうなので決めました。

 

八幡浜にちょうど温泉があったので、早々に温泉に入り、宇和島で夕食の買い出しをして、本日の車中泊地の道の駅に向かいました。

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本日の宿泊地、愛媛県、道の駅津島やすらぎ舘。通常は温泉のある道の駅ですが、コロナの影響でしょうか?営業していません。残念です。環境は幹線道路から離れていて凄く静かです。駐車場も平らで車中泊には適しています。夜、雨が激しく降って、車の屋根を叩く音がなんともいい感じ(うるさく感じない)、遠くはるばる愛媛まで旅して、車中泊の旅情に浸る夜でした。
 

 

これは革命なのか❓スーパードライ🍺生ジョッキ缶‼️

なんか突然、凄い商品が出ましたね❗️僕は発売まで知らなかったんですが、ネットで偶然見つけて「こ、こ、これは・・・凄いぞ❗️」と直感しました😆直感とは、この商品で、今まで僕の缶ビールに対する印象が180度変わる❗️そう感じました。凄いよ、アサヒさん❗️

登山でビール🍺を飲むのが大好きな僕ですが、登山中の山小屋では、なかなかジョッキで生ビールを飲むことは難しいです。最近の山小屋ではジョッキ生を飲めるところも増えてきましたが、一部の設備の整った大きな山小屋のみ。缶ビールで一番弱点だと思っていたことは、飲み口が小さくて、ゴクゴクと飲むことができないこと。ビールで一番大切な喉越しを味わうのが難しい😭なので僕は山で缶ビールを飲む時は、コップに注いで飲んでいました。余分な手間かなと感じていました。

そこで、そこで今回のこの商品❗️上蓋の部分がフルオープンするではないですか😃加えてこの商品の売りらしいですが、本当にキメ細やかな泡がふわっと出てくる。どんどん出てくる❗️不思議ですね〜色々工夫があるようですね😆まるでジョッキに注いだ生ビール🍺のような雰囲気、味わいです。手軽にどこでも生ビールが楽しめる・・・・・

僕はすぐに想像しましたよ😆山小屋でこの生ジョッキ缶を飲む姿を・・・しかも山小屋採用率No.1のアサヒスーパードライがやってくれた🍺僕は確信しました。山小屋の缶ビールが生ジョッキ缶に置き換わるだろうと😆久々にワクワク感が止まらないです😅

登山でビール🍺の世界に革命が起きたのでは❓それくらい嬉しい商品です。

※もちろん車中泊でも大活躍間違いなしです。ちなみに即車中泊で試してみました。

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百名山登山 東北アルプス 花と雪渓の飯豊山

 


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2019年夏、軽キャンピングカーでの東北登山遠征。多くの百名山がある東北地方において、登山に数日かかるという規模の山はさほど多くありません。東北アルプスと言われる飯豊連峰、朝日連峰の大きな山脈は、歩行距離、標高差ともに日本アルプスに引けを取らない難易度の高い山が多く、東北の登山のハイライトです。住んでいる土地柄、北アルプス南アルプスの山々には多く足を運んでいますが、遠い東北の山々は憧れでした。今回、5日間かけて東北の百名山を登る登山を計画しました。第1のターゲットは、福島、山形、新潟の三県にまたがり、広大な山域を誇る飯豊連邦、その主峰、飯豊山。豊富な残雪とお花畑🌸で有名な名峰です。日本アルプスとはまた違う魅力を発見するべく、車を北へ走らせました。

 

今回の登山コースは次の通り(予定)←※後に理由がわかります。

1日目:御沢野営場ー三国岳ー飯豊山(飯豊本山小屋泊)

2日目:飯豊山ー御西岳ー大日岳(ピストン)ー飯豊山ー切合小屋(切合小屋泊)

3日目:切合小屋ー御沢野営場

 

第1の目的である百名山飯豊山(飯豊本山)に登り、その後、飯豊連峰の主稜線を縦走し、飯豊連峰の最高峰、大日岳を往復する登山コースを計画しました。

 

名古屋を夕方出発し、途中、上信越道妙高高原SAで車中泊。翌日新潟を経由して、麓の福島県喜多方を目指しました。途中、猪苗代湖会津磐梯山を眺めながら、名物喜多方ラーメンの名店を訪れたりと観光も楽しみつつ、登山口の川入集落にある御沢野営場を目指しました。

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磐越自動車道 磐梯山SAから見た会津磐梯山 百名山 いつか登ろう!

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喜多方ラーメン 源来軒

初めて来た飯豊山、登山口の川入集落、御沢野営場の標高は500mほど。なんか暑いですよ❗️🥵よく行く北アルプスなど登山口は標高1000mぐらいが多いですが、やはり山頂の標高が2000mほどの山だとこれぐらいですよね?僕の甘い考えで東北は緯度が高いからもう少し気温が低いと思ってました。そんなことないよね!同じ日本、北海道でもない限りさほど気温は変わらない❗️暑くて、窓全開、扇風機全開で車中泊するもあまり眠れない夜を過ごすことになりました。これはなんか悪い予感がかもです😭

 

早朝4時前に起床、暑さであまり眠れず、幸先の悪い登山スタートです。5時出発、他の登山者もすでに登山開始しています。僕も遅れるわけにはいきません。今日は一気に飯豊本山に登頂しなくてはいけません。山頂までのコースタイムは9時間あまり。標高差1500m、急登あり、アップダウンありの厳しい道のりです。

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登山をスタートすると、早速湿度100%だろ❗️と思わせる湿気に、薄暗い樹林帯の急登😭歩き出してすぐに汗💦が全身から吹き出します。これはキツい😭これが東北アルプスの洗礼なのか❓2泊分の食料で重いザックが・・・手強いぞ、この山🏔頭の中で色々なことを考えながらひたすら続く急登を登る。歩くたびにぽたぽたと汗が滴り落ちます。「根性で登る」まさにそんな感じだね。

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 長く続く原生林の中の尾根道を登って行きます。霧に包まれていた登山道も太陽の光が差し込むようになり、新緑の緑が眩しさを増していきます。立ち止まり、ふと見上げると美しいブナの原生林😃暑くて不快な登りが続いた中、初めて「東北の大自然」を感じました。綺麗な緑だな〜😃深呼吸すると、新緑の爽やかな匂いが心地いい😃

登山道が尾根道からトラバース道に変わりしばらく歩いて行くと、右側の崖の岩から水が湧き出ている場所に着きます。この水場が峰秀水か❓岩の割れ目から冷たい水がこんこんと湧き出ています。これは「神の水場」だ❗️冷たくてウマイ❗️この場所に、この水場❗️おそらく昔、信仰登山のために登った人達もこの水場に助けられたことでしょう。僕も帰路、リアルにこの水場に助けられることになります。

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峰秀水の水場で休憩を取りしばらく歩くと、地蔵山の分岐に到着します。飯豊トンネルからの登山道と合流します。周囲はまだ樹林帯。周りの景色は見えません。この分岐から先は三国岳へと続く尾根道となります。尾根道に入ると景色は一変します。剣ヶ峰という岩稜帯で、岩場のヤセ尾根の急登が三国岳まで続いています。ガスも切れてきて、飯豊の山々が姿を表しました。どこか荒々しく、緑も深く、北アルプスなどとはまた違ったワイルド感があるな〜😆

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それにしてもこの剣ヶ峰という場所。かなり険しい岩場です。先を歩いている登山者が岩にしがみついてトラバースしている姿を見て「えっ、これが飯豊山」と驚きました。鎖場、梯子場もあます。飯豊山の写真でよく見る穏やかで、雄大な稜線とは全然違う❗️そうか、あの写真は飯豊の主稜線の姿であり、支尾根は険しい岩場なんだ❗️これは手強い山、確定ですね。険しい岩場あり、アップダウあり、長大な尾根歩きあり。飯豊の登山が健脚向きと紹介される理由がわかりました。相変わらずの気温の高さと急登。どんどん体力が奪われていきます。

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まさに修行の山、時折3点支持で岩場を乗り越え、どんどん高度を上げていくと、突如目の前に山小屋らしき建物が姿を現しました。三国岳小屋です。同時にこの場所が三国岳のようです。多くの登山者が休憩をしていました。止めどなく流れる汗💦飯豊の洗礼😭

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三国岳小屋は避難小屋ですが、期間中(夏季)は管理人さんがいます。これから先にある、切合小屋、本山小屋も同様です。感じの良い管理人さんに一声かけてトイレをお借りしました(有料)小屋内も綺麗で、快適に宿泊できると思います。画像ににも映っていますが、トンボが異常な数で飛んでいました。これって飯豊では普通なのでしょうか❓見たことのない光景です。弥平四郎登山口からの道がこの場所で合流します。そちらから来た登山者から話を聞くと「こっちの道も凄いハードだった」とこと。やはり飯豊登山は簡単ではないようです。

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「三国岳」の三国とは福島県山形県新潟県の県境という意味もあります。しかしこの飯豊山の不思議なところ。有名な話だと思いますが、三国岳から飯豊山に伸びる登山道のある場所のみ「福島県喜多方市」に属しています。(正確には御西岳付近まで)登山道のあるところのみ❗️普通に考えれば登山道のある場所は、山形県新潟県の県境となります。なぜそんなことになったのか❓それは飯豊山が古来より信仰の山であり、その代表的な登路は今、僕が登ってきた、川入集落からの道。昔から飯豊山の信仰登山は福島県喜多方市からだった、ということから色々と議論があり、川入から飯豊山に向かう登山道のみ福島県に属する、ということになったらしいです。全国的にも珍しい県境の形になったということです(地図を見てみてください)なのでその登山道上にある、三国小屋、切合小屋、本山小屋は喜多方市の管理となっています。

三国岳からまずは飯豊山の麓的な場所にある切合小屋を目指します。ここからいくつかのピークを超えるアップダウンのキツい道となります。トンボの大群と相変わらず高い気温、東向きの登山道で日当たりが抜群❓で体力消耗のキツい歩行が続きます。しかしこのあたりから一気に花🌸が豊富になってきます。様々な高山植物が咲き乱れています。一服の清涼剤😭花の写真を撮りながら歩き続けました。

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(左)センジュガンピ           (右)ニッコウキスゲ

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(左)ヒメサユリ             (右)ハクサンシャクナゲ

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(左)マツムシソウ             (右)ショウジョウバカマ

 

小さなピークのアップダウンを繰り返し、徐々に標高を上げていきます。標高が高くなるつれて、谷筋には雪渓が姿を現します。ここは豪雪地帯、夏の時期にも多くの雪渓が残っています。緑と雪渓の白が作り出す景色が飯豊の山の特徴でもありますよね。大日杉小屋からのルートが合流すると切合小屋はすぐです。見上げると大きな雪渓が見えます。高山の景色となり、一気にテンションが上がってきました。

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切合小屋はこのあたりの山域では一番大きな小屋であり、予約すれば食事提供もあるようです。ここに泊まって飯豊山の登ることも考えましたが、その先の大日岳にも行く予定だったので、飯豊山山頂付近にある本山小屋を目指します。しかし、この後の展開で、実はこの小屋に泊まることが正解だったことがわかるのです(本日中に飯豊山に登頂して)

小屋前にある水場(ホースで水が引かれている)で水を補給し、山頂を目指します。

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(左)クルマユリ             (右)ヤマハハコ

 

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(左)ハクサンコザクラ          (右)チングルマ

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(左)ヨツバシオガマ           (右)ヒメシャジン

姥権現という地蔵様のある場所を過ぎると、最後の登り、御前坂となります。天気が良ければここから眼前に飯豊山の本峰が見えるはず。しかしどうしても山頂付近はガスに覆われていて見ることができません。同時に西側には雪渓のある大きな尾根があるのはわかるのですが、どうしても稜線のその先、大日岳方面もガスに包まれています。ちょっとガッカリ😭雄大な飯豊の山並みを見渡すことができません。御秘所という鎖場のある岩場を通過して、いよいよラストスパート❗️急登を一気に登ります。傾斜が緩くなり、広場のような場所に着きました。ここはテント場でしょうか❓⛺️強烈な風とガスにより周りの景色は全くありません。テント場から少し歩くと本山小屋に到着。着いた😭登山開始から8時間あまり。ふと思えばコースタイムより随分と早く到着しました。自分の足が速いのか❓いや、そんなにペースが良かったわけではない・・うーん🧐元々コースタイムの設定が緩かったように感じます。思ったより早く着いた印象ですが、体力的にはかなり消耗しました。疲れた・・・😭

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※霧雨と強風によりカメラの調子が悪く、端に黒い影が入っています。

とりあえず小屋の宿泊手続きを済ませます。小屋の中は狭く、ジメジメしています。色々と説明を受けます。食事、寝具はなく、素泊まりが原則。狭い室内で、調理スペースもない。ツアーの客の予約もあり、ほぼ満員になるとのこと。これは最悪。天気も暴風が吹き荒れる状態。不快感MAX間違いなしです。ここで迷いました・・・明日の天気も悪い予想、満員状態の避難小屋。山頂に登って、切合小屋に戻ろうか・・でも大日岳への縦走も諦め切れない・・

とりあえず荷物を置いて、最大の目的地、飯豊本山に登頂しよう❗️その先のことは後で考えよう。

飯豊山山頂へは小屋から20分ほど。すぐ近くという感じではないですが、平坦な尾根道❓(景色ゼロで、自分がどういう場所を歩いているのか全くわからない)を歩いていきます。道中、紫色の小さな花が・・これが飯豊山の固有種、イイデリンドウか❓この山旅の目的のひとつでもあったイイデリンドウ。よく見るリンドウとは花の形が違うという印象。菱形の花びらが特徴なのでしょうか。霧と強風の中、小さく咲くイイデリンドウにちょっと感動しました。😆ハイマツの覆う広い尾根をしばらく歩いていくと、山頂に到着しました。憧れの東北アルプス飯豊山の山頂制覇❗️周りの景色はゼロですが、ここまでの道のりの厳しさもあり達成感が半端ないです。良かった・・・東北の百名山に登ることができました。

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強風吹き荒ぶ中、小屋に戻り、とりあえずビール🍺で乾杯。美味しい・・ですが、小屋の中の人口密度がかなり増してきました。ツアーのグループが2つあり、小屋の中は蒸し蒸し状態😭百名山を登る登山ツアーってアルプスの山小屋でもよく会いますが、避難小屋にツアー客はちょっと驚きました。悪天候、満員の小屋・・登頂後下山して切合小屋に宿泊にしておけば翌日、早く登山口に下山できる。しかし時すでに遅し😭しょうがないです。今日は本山小屋に宿泊を決めました。意気消沈です。しかし小屋でお会いした登山者と山の話、特に百名山の話に花🌸が咲き、辛い小屋生活ながらも、意義のあるとても楽しい時間を過ごすことができました。同じ山を愛する者同士、こんなにすぐに打ち解けて話ができる素晴らしさ😆山っていいね👍

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深夜、強風で小屋が揺れているように感じて、満員状態なこともあり、眠れぬ夜を過ごすことになりました。日が昇り、周囲が明るくなるも、景色は昨日と同じ。真っ白は霧の中😭一瞬で大日岳への縦走は諦めました😭景色が見えなければこの先を歩いてもしょうがない。また次の機会の楽しみにしよう❗️そう言い聞かせて来た道を戻り、下山することにしました。御前坂を下る途中、この登山でもっともガスが晴れた瞬間、頂は見えませんでしたが、谷筋に雪渓の残る大きな稜線を見ることができました。飯豊連峰の奥深さ、魅力を感じる景色です。今度来る時は晴れたあの稜線を歩きたい❗️ぜひ再訪したい❗️そう思いました。

予定より1日早く下山して、今回の山旅は終了しました。北アルプスなどとはまた違う雰囲気を肌で感じることができました。東北アルプスの魅力満載に素晴らしい登山でした。次はもうひとつの東北アルプス朝日連峰がターゲットになることでしょう。

 

♨️おすすめ登山後温泉♨️

山都町温泉保養センターいいでのゆ

定休日:第二月曜日 営業時間:9:00〜21:00(4月〜10月)

御沢野営場の登山口から一番近い温泉施設。公共の入浴施設的な雰囲気の温泉。泉質はナトリウムー塩化物・硫酸塩泉。鉄分を含んだやや赤みがかった湯。もちろん掛け流しだと思います。さすが温泉大国、東北。何気にある温泉施設でも湯量豊富で個性のあるお湯が楽しめます。周囲の里山的景色にも癒されますね。設備的にも整っていて、ハードな飯豊山登山後の汗を流すことができます。登山後温泉におすすめです。

 

登山日:2019年7月














 

KYOSUKE’S BAR ハイボールの宴

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車中泊の夜の楽しみ。晩酌タイム❤️ビール🍺や酎ハイは鉄板で、もちろん大好きですが、ウイスキー🥃も好きで、車中泊におすすめなんです❗️

ラインナップは

サントリー角瓶 

・ブラックニッカクリア

定番系ウイスキー。飲みやすい味で癖も少なく、ハイボール向き。料理の邪魔をしないし、ガンガン飲めるウイスキーですね。値段も安く、どこでも手に入る。

サントリーシングルモルト 山崎 白州

・ニッカシングルモルト 余市

日本を代表するウイスキーですよね。今、酒屋では滅多に見かけないですが、コンビニにはたまにミニボトルが置いてあるんですよね。これがまた車中泊にベストサイズ。味は間違いなし。余市のミニボトルは超レアだと思いませんか?偶然見かけて即購入。サントリーとニッカのウイスキーに対する考え方を味わえて面白い。両者のコンセプトがビシビシ伝わってきます。

ジャックダニエル

、みんな知ってる定番のアメリカのウイスキー。これだけはバーボンと言わず、テネシーウイスキーと言うんだよね。こだわりのウイスキー🥃独特の甘い香りが大好きです。一番好きなウイスキーなんです。

他にも色々試してみました。ボウモアラフロイグなどのアイラモルトも好きなんですが、ミニボトルがなくて、持ち運びが難しいので、そう言う意味で車中泊のラインナップには入れていません😢コンビニやスーパーでウイスキーのミニボトルをいつもチェックしております❤️

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大好きなジャックダニエルを強炭酸水で割って、爽快ハイボールの完成❗️ウマイ❗️香りも最高だよね😆プラコップにコンビニ氷を沢山入れて。プラコップが車中泊的で大好き❤

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本日の肴はお餅。香ばしい匂いが車内に充満❗️ぷーっと膨れ上がる瞬間のビジュアルが最高だよね。

北アルプス登山記 日本最大の峡谷、黒部峡谷下ノ廊下を歩く山旅(2)

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2日目、まだ夜が明ける前に起床。他の登山者のほとんども出発の準備をしています。下ノ廊下登山で、大切なのはできるだけ早く阿曽原温泉を出発して、欅平または黒部ダムに到着すること。なぜかと言うと、どちらもゴールから交通機関トロッコ列車トロリーバスなど)を利用しないと帰路に着けないというロケーションにあるからです。僕達は欅平に下山するわけですが、欅平からのトロッコ列車の場合、紅葉🍁の季節という言うこともあり、予約で埋まってしまい列車に乗車しにくいと言う問題があります。欅平を始発で発車する便のみが乗車しやすいとのこと。可能な限り早く欅平に到着するべく登山をスタートしなくてはなりません。

今日は阿曽原温泉から欅平に向かって水平歩道という、垂直の岩盤を掘って付けられた歩道を歩きます。文字のごとくアップダウンのない、ほぼ水平の道ですが、足元は昨日の下の廊下より深く切れ落ちていて、一歩踏み外せば谷底に一直線の気の抜けない道となっています。道中、黒部の大峡谷の絶景が待っていると言うことで慎重の中にもワクワクしている自分がいます。歩き始め、ふと後ろを振り返ると、宿泊した阿曽原温泉小屋が♨️凄いところに建っているんだな〜実感します。

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しばらく水平歩道を歩いて行くと、前方が開けてきました。と言うか、右側に途方もない空間が広かっている・・・❗️距離感が麻痺してくる感覚。谷底まで数百メートル・・500メートルは楽にあると思います。凄い❗️冷静に考えて、東京スカイツリーのテッペンを歩いているようなもの。それも柵もなく、道幅は1メートル未満。左側にある針金を持っているだけ❗️いやいや凄いところにいますよ。下を見ると谷底は見えない程高いです。落ちたら・・なんて変な想像はやめておきます❗️「凄いな〜」と連発しながら黙々と歩いていると、不思議ですね。高さの恐怖には慣れてしまいました。慣れって凄い❗️そしてこの水平歩道の最大の見せ場、「大太鼓」に到着。垂直というかオーバーハング?している岸壁をコの字にくり抜いた道を通ります。足元は垂直に真っ逆さま、うん百メートルの高さ❗️凄い高度感を感じます。本当にこんな場所に人の手で道を作ったということが驚きですよね。それも戦前に手掘りで・・人間の力は凄いというほかありません。

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大太鼓を過ぎても延々と続く断崖絶壁に作られた道を歩きます。もう慣れを通り越して、なんか辛くなってきた😭全長30kmに及ぶ長い道のりもあと少し。最後は気力で歩いていきます。折尾谷、志合谷に作られた狭く、真っ暗な素掘りトンネルを通り、時に頭上より水を浴びるなどしながら欅平を目指します。ふと上を見上げると白く雪に覆われた山が・・方角的に白馬など後立山連峰の山々です。あ、そうか😲昨日の夕方の雨☂️は標高の高い場所では雪❄️だったのか?季節はもう冬に近づいているのですね。黒部峡谷の短い秋はもう終わろうとしているのです。

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送電線など人工物が見え始め、登山道は水平歩道から一気に標高を下げて行くといよいよゴールの欅平です。長かったな〜だけど達成感が半端ないな〜辛い道だったけど、不思議と「また絶対歩きたい❗️」強い気持ちが自分の中の湧き上がってきました。絶対再訪です❗️欅平駅前の広場に突然飛び出して今回の山旅は終了しました。あっけないけどゴールはいつもこんなものです。友人達と心の底から「お疲れ様」と固く握手を交わしました。素晴らしい山旅のゴールです。

みんなの頑張りもあり、余裕を持って始発のトロッコ列車に間に合うことができました。阿曽原温泉を出発をして5時間あまり。スタートの黒部ダムから30kmを歩くことができました。どっと疲れましたが、達成感もまたいつも以上です。友人と記念撮影の後にコーラで乾杯🍻暖かい蕎麦の美味しいこと😆出汁の塩分が染み渡ります。疲れている証拠か?

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欅平始発のトロッコ列車宇奈月温泉を目指します。山旅の最後は趣のあるトロッコ列車🚃で。黒部の電源開発のために作られ、今も現役で観光、発電所の運営のために活躍しています。狭いトンネルを凄い音を立てて走る列車。子どもとか大好きだろうな〜😁やや鉄道オタク気味の僕も興奮を抑えられません。楽しいですね。

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日本最大の黒部峡谷を歩く山旅は終わりました。1年のうち、本当に短い期間しか歩けない下ノ廊下を歩くことは、多くの登山者の憧れです。そんな貴重な道を歩けたこと。非常に素晴らしい経験でした。ここでしか見れない絶景が満載のエキサイティングな登山道でした。何度でも歩きたい❗️僕はそう思うお気に入りの道です。今度はもう少し余裕を持って、温泉♨️もじっくり楽しみたな〜と思っています。

同行していただいた友人に深く感謝致します。

 

♨️おすすめ登山後温泉♨️

船橋立山天然温泉 夢ごこち 880円 定休日:毎週木曜日

立山駅周辺では有峰口にある白樺ハイツ、宇奈月温泉では駅近くにある湯めどころ宇奈月など便利な日帰り入浴できる施設がありますが、今回富山の友人に教えていただいた、夢ごこちという日帰り温泉施設を紹介します。北陸道立山インター近くにある大きな日帰り温泉施設です。食事処も充実しており、スーパー銭湯といった雰囲気でしょうか。しかしここの泉質に驚きました。泉質はアルカリ性の塩化物泉。色が特徴的で濃い茶色、透明度がありコーヒー色という感じ。濃厚なモール泉です。匂いもモール臭がはっきりわかります。源泉掛け流しという表記はなかったように記憶していますが(間違っていたらすいません)入浴した感触では、それに近いお湯の状態だと思います。色、匂い、はっきりと個性を感じて素晴らしい入浴感でした。富山や金沢ではこのような濃厚なモール泉は多いようですが、ここのお湯も素晴らしい個性を呈していました。浴室も綺麗で広く、設備は整っているので、しっかり身体を洗えて、登山後温泉にはピッタリです。食事処も充実していて、実際美味しかったです。登山口から近いというわけではないですが、インターに近く便利な場所で、おすすめかなと思います。

 登山日:2016年10月

北アルプス登山記 日本最大の峡谷、黒部峡谷下ノ廊下を歩く山旅(1)


日本屈指の大峡谷、日本最後の秘境・・・などなど黒部峡谷を形容する言葉は多くあると思います。北アルプスの奥深く、深く大地に刻まれた大峡谷は、多くの登山者の憧れです。1年の内、平年では歩けるのは9月下旬から10月中までの1ヶ月あまり。雪解けの具合によってはほとんど歩ける期間がないという年もある、まさに期間限定、登山を計画しても運が良くないと歩けないという事態も普通にあります。加えて歩行距離は全行程で30km、そのほとんどが断崖絶壁を歩くというもので豊富な登山経験が必要な難ルートとなっています。

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黒部峡谷はただ奥深く、人里離れた場所というものではなく、逆に極めて人間の痕跡が色濃く残された 場所であることが、他の秘境と呼ばれる場所と大きく異なっているところではないでしょうか。黒部の歴史は電源開発の歴史そのものです。北アルプスの豊富な残雪からなる水源と深い峡谷。水力発電にはもってこいの好立地です。戦前よりなんとかこの地に発電のためのダムを作れないかと多くの人がこの峡谷に分け入ってきました。それはまさに執念というべきもので、アルペンルートで有名な黒部ダムを作り上げることになりました。人間と自然との戦い❗️それを実感できる場所なのです。今回歩いた下ノ廊下(旧日電歩道)も電源開発の調査のために切り開かれた道そのもの。なんかこの記事を書いている今も胸が熱くなる自分がいました❗️

 

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今回の登山コースは次の通り

1日目:黒部ダムー下ノ廊下(旧日電歩道)白竜峡、十字峡、仙人ダムー阿曽原温泉小屋(

泊)

2日目:阿曽原温泉小屋ー水平歩道ー欅平駅

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山旅の始まりは立山黒部アルペンルート富山県側の玄関口、立山駅。朝一番の便で登山口になる黒部ダムに向かいます。今回、友人2名と共に登山します。登山口と下山口に車を置いて、登山後に車を回収する計画です。交通機関を利用しても可能ですが、無駄な時間がかかるためマイカーを使用します。1泊2日のちょっと強行日程です。なかなか連休を合わせるのが難しいので致し方ありません。

本年は残雪が少ないということで、例年に比べて早い時期から歩くことができるようになりました。10月中旬ということで、アルペンルートの室堂駅では秋を通り越して初冬の景色です。黒部ダム周辺は標高が低く、これから紅葉の見頃🍁という感じでしょうか。

黒部ダム到着は富山側からアプローチした場合、最大限に頑張ってAM9:00頃が限界。ここから本日の宿泊地、阿曽原温泉小屋♨️まで9時間以上かかる道のり。ゆっくりしている時間はありません。急いで登山の準備をしてスタートです。

無機質なダム施設を通って、まずダムサイトの底を目指してひたすら急な坂を下っていきます。そして黒部川の本流を渡す橋を渡ると、上流には圧巻の黒部ダムの聳り立つダム堰堤が見えます。高さ186m、観光放水の水しぶきが豪快そのものです。こんなものよくこんな場所に作ったな〜。人間の力は凄い❗️その一言の景色です。

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堰堤下から内蔵助谷出合までは樹林帯や川岸を歩きます。紅葉が始まった山肌と青空が綺麗で、登山意欲がどんどん湧いてきます。幸先がいいね👍

内蔵助谷出合には「これより先、旧日電歩道、危険、遭難事故多発」みたいなことが書かれた看板があります。いよいよここから下ノ廊下のスタートです。これより先、危険箇所が多数あり、気を抜くことができません。「黒部に怪我なし」という言葉があるようですが、その意味は、怪我では済まない❗️事故即、死❗️を意味しています。なんか凄いところに足を踏み入れようとしている。でもそれ以上にワクワク感がMAX状態です。

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小休止の後、ヘルメットを装着して、いざ出発です!歩き始めてしばらくすると、両側の岸壁が切り立ってきて、谷は深くなってきます。前方には左側の岸壁に水平に岩を削って付けられた道が続いています。延々と続いている・・・まさにそんな感じ。道幅は50㎝〜1m、足を踏み外せば谷底に一直線に落ちてしまいます。これが下ノ廊下なのですね😭「黒部に怪我なし」良く解ります。ひとつ安心なのは道沿いに張られた細い針金。手すり替わりには心もとないですが、バランスを取るためにかなり重要です。これがないと・・と想像すると、怖くなってしまいますね😭

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緊張しながら、時折足元が崩れた場所を通り過ぎていくと、目に前に頭上に続く梯子🪜が現れます。これが、1つ目の難所、大ヘツリの高巻き箇所か?梯子が丸太でできており、滑りやすく、より一層恐怖感が増します。高さは30mはあるか❓垂直に梯子を登っていきます。これは怖い😭梯子の高さプラス川底までの深さ・・100mは軽く超えてるよ〜❗️これは下を見てはダメだ🙅‍♂️足元、手元に集中して、梯子の登り、下りをします。この時点で下ノ廊下の怖さを実感です。

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大ヘツリの高巻きを過ぎると一気に周りの景色が荒々しいしくなってきます。黒部別山谷出合に到着すると両側の岸壁がV字型に切り立って、谷が狭くなってきました。このあたり、毎年残雪が谷に残っていることが多いようですが、今年は残っていません。ここの残雪の状態が、その年の通行期間に影響するようです。それくらいこのコースの難所ということのようです。いよいよ下ノ廊下の核心部に近づいてきました。このコースで最も谷が狭く、急流となり、登山ルートも険しくなる場所は、黒部別山谷出合から白竜峡間。この区間が核心部と言っていいでしょう。黒部別山谷出合には休憩できるスペースがあります。この先、しばらく休憩できるスペースはありません。水分補給をして、準備を整えて出発します。

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黒部別山谷から白竜峡間は本当に「こんな場所、日本にあるんだ❓」と思いたくなる迫力の絶景の連続でした。谷の幅が信じられないくらい狭くなり、眼下には白く泡立ち流れる急流、左側の細い針金に手を添えながら夢中で歩きました。お互い出る言葉は「凄い❗️」のみです。素晴らしい体験をしている😆写真を必死に撮りながら黒部の大自然を体感します。

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白竜峡を過ぎると谷全体の景色が落ち着いてきます。登山ルートも樹林帯に入ったりして、核心部の荒々しさとは変わって、単調なものとなってきます。このあたり、変化がない道をひたすら歩くことになり、疲れを感じる頃かと思います。真っ直ぐ続くV字の谷を黙々と辿ると、景勝地、十字峡に到着します。黒部川の本流に十字の形に谷が合流しています。不思議な景色です。谷が十字に合流することって実は珍しいことなんです。登山をする人はわかると思うのですが、谷は互い違いに順番に合流するのが普通(理由は良くわからない)で、こんなに上手く同じ場所で合流する景色は見たことがありません。合流する谷は、劔沢と棒小屋沢。剱沢は剱岳から流れ出る沢で有名ですよね。上流には剣沢小屋など剱岳のベース基地があります。

剱岳また登りたいな〜😁

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十字峡を過ぎると1日目も終盤となります。作廊谷付近の絶壁の道、半月峡、S字峡と見所を通過していきます。次々と現れる迫力のある景色に「最後の秘境」そんな言葉が頭に浮かびました。出発が遅かった影響もありますが、日暮れが近づいてきています。さあ、先を急ぎましょう。

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絶壁に付けられた道をどんどん歩いていきます。不思議と高さに慣れてきたのか、初めの方で感じた恐怖心はほぼなくなっています。慣れって凄いですよね。そして対岸に突然人工物が・・岸壁にトンネルのような形の人工物に「黒四発電所」と書かれています。おっ、これがあの有名な黒部第四発電所か❓発電所自体は山の中にあるそうです。それも凄いことだよね。黒部ダムの水をここまで引いてきて発電しています。この発電所の発電出力はおよそ33万キロワット。この出力、多いのか❓現代の原子力発電所1基の出力にも満たない能力です。多くの人達が途方もない苦労を重ねて作った発電所ですが、そんなものなのか・・と色々考えさせられますよね。原発や火力発電の方が遥かに効率がいいという現実。でも建設当時はこの発電所が関西の電力不足を大いに補ったと言われています。

頭上から水を浴びるというアトラクション的ポイントなどを通りながら、大きな吊り橋を渡る場所に到着します。東谷吊橋。この橋を渡ると下ノ廊下(旧日電歩道)はゴールを迎えます。長かったというか、歩くたびに次々と現れる絶景に驚くばかりの時間でした。終わってしまった・・満足感とともにどこか寂しさも感じてしまいます。そして心の中に「またいつかこの道を歩きたい」という熱い気持ちが込み上げてきました。絶対再訪します❗️仙人ダムの無機質なダム施設を通りすぎる頃には日もすっかり落ちて、雨☂️も降り出し、あとは本日の宿泊地、阿曽原小屋を目指します。暗闇と雨で写真は撮れませんでした。

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PM 6:00 ヘッドライトを点けて暗闇の道を歩き、ようやく今日の宿、阿曽原温泉小屋に到着。歩行時間は9時間以上。疲れがどっと出ましたが、友人と握手🤝無事、下ノ廊下を歩ききることができました。

到着が遅くなったこともあり、急いで夕食の準備。楽しみの温泉♨️は後ほど。自炊ということで、メニューはカレーライス🍛グツグツという音とともに美味しそうなカレーの匂いがします。お腹減った😆ご飯の前にお決まりのビール🍺で乾杯🍻うう、、美味すぎる!充実の山行の後のビール🍺の美味いこと・・・最高でした。夕食後、急いで温泉に入りました。漆黒の暗闇の中、熱々のお湯に浸かる・・癒しとはこのことでしょう❗️いい湯でしたが、暗闇であり、写真を撮ることができませんでした😭次回、もっと早く到着してこの秘湯をもっと満喫したいです。

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黒部峡谷の夜は更けていきました。明日は早起きをして、この山旅のゴール、欅平を目指します。

その2に続く















 

百名山登山 車中泊で行く四国剣山登山と讃岐うどん巡り(2)

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3日目剣山の登山口、見ノ越の駐車場で車中泊。さすがに標高1400m、夜間はちょっと寒いくらいの気温でぐっすり眠ることができました。

四国には百名山が2つあります。今回登る予定の剣山と愛媛にある石鎚山石鎚山とセットで登ろうとも考えましたが、観光もセットにすることで旅の満足感も増すと思い、今回の四国遠征ではまず、剣山を登ると計画としました。

さて、剣山を目指して登山を開始します。まず驚いたのは見ノ越という登山口のある場所、麓の町から酷道❓を走ること2時間もかかる山奥なのに、結構人家(宿や売店)があり、人の気配は凄くあります。携帯、テレビの電波もバッチリ!登山口の神社も立派。剣山へは途中まで登山リフトが利用できるという充実の環境です。これは四国の人達にとって立派は観光地なのかなと感じました。この感じは中部、関東地方などの登山口とは違う雰囲気です。

色々ある剣山への登山ルートですが、今回はリフトは使用せず、最もメジャーと思われるルートを経て山頂に向かうことにしました。

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登山口の剣神社からしばらく静かな自然林の中を登って行きます。途中、リフトを横に見る箇所もあり、こんな四国の山奥に、不釣り合いな景色だな〜なんて考えながら1時間弱登ると登山リフト西島駅に到着します。このあたりから景色が開け初めて、四国の奥深い緑の山並みが見渡せます。山頂側には実に美しい山容の山が、、、あれはジロウギュウか?

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リフト西島駅まで登ると山頂までは1時間もかからない距離。えっ!もう半分以上登ったの❓結構簡単に登れる山のようです。石鎚山もそうだけど、山の深いところまで道路が伸びていて、リフトやロープウエイ🚡が整備されていて、登山自体はそんなにハードなものではないようです。(石鎚山には長い鎖場の難所があったけど)

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途中、剣のような白い岩のある大剣神社を過ぎ、鹿🦌のお出迎えもあり、程なく剣山の山頂に到着しました。山頂手前には立派な山小屋、剣山頂ヒュッテがありました。ここからのご来光とか最高だろうと容易に想像できる素晴らしいロケーションです。

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剣山の山頂に到着。笹の草原が広がる解放感抜群の素晴らしい場所ですね。360度の大展望。四国の奥深い山々を一望できます。大自然のたくさん残る四国の山々を体感できました。山頂から南に伸びる稜線の先には一段と整った山容が美しいジロウギュウ。この山を見て僕は一番最初に、南アルプス赤石岳を思い浮かべました。すごく似ている❗️どっしりとした雄大な山容が「ミニ赤石岳」かなと思いました。

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四国の百名山、剣山に登頂することができました。思いのほか簡単に登れましたが、山頂からの景色は雄大そのもの❗️素晴らしい四国の名峰でした。今回、山頂の先にあるジロウギュウへのピストンはやめました。行きたいのはもちろんでしたが、下山して再び香川県に戻らなければならなかったためです。下山後温泉に入り、徳島道で一度愛媛県に入り、夕食の買い出しをして、車中泊予定の香川県の道の駅を目指しました。

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香川県道の駅たからだの里さいたにて車中泊。徳島の地酒で一杯。スーパーで買ったオリーブはまちという刺身も美味しかった。明日は午前中、再び讃岐うどん巡りをして、名古屋に帰る予定です。

最終日、車中泊をした道の駅を出発。うどん店って営業時間が午前中心で、午後早いうちに閉店してしまうことが多いため、早めに出発します。まず1軒目は、善通寺市長田in香の香。釜揚げうどんの名店です。このお店、3年前、軽キャンピングカーで四国を一周した際に、偶然入った讃岐うどんのお店。当時、全くうどんに興味はなかったのですが、ここの釜揚げうどんの美味しさに衝撃を受けたことを思い出します。名古屋周辺で食べるうどんと全く別世界の味に、讃岐うどんの奥深さ、魅力を発見しました。9時開店ということで、開店前にお店に到着。開店前、そんなに人がいないな〜と思いましたが、あら不思議❗️どこからともなく車が集まり始め、気付いたら大きな駐車場がほぼ埋まっていました。恐るべし!讃岐うどんの名店。

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このお店ではほとんどのお客さんが釜揚げうどんを注文すると思います。サイズが色々あって、僕はこの後まだ他のお店に行くので「小」を注文しますが、他にも桶サイズのものもあります。ここのうどんはまず食感に驚かされます。形容が難しいですが、ふわふわ、もちもち、とろとろ、そのいずれも持っている印象で、これはここでしか食べれないうどんなのでしょうか❓もちろん小麦の風味も凄く感じます。あとつけ出汁のインパクトが凄い。熱々の出汁ですが、魚介の風味がグッと強くて、僕は不思議な酸味も感じる。これは味わったことのない風味です。最高のうどんと最高の出汁、結局最後は両者のマリアージュがうどんの美味しさにつながっているのかなと実感しました。なんとなく手に取った稲荷寿しがまた美味しい❗️あ、そうだね。。美味しいものを作るところはなんでも美味しい❗️ごく当たり前の論理に行きついてしまうのです。香川に来たら必ず寄りたい、個人的にお気に入りのお店となりました。

 

2軒目は綾川町山越うどん。全国的に有名な讃岐うどんの名店です。釜玉うどん発祥のお店ということで、行列かな?と思いましたが、大きな駐車場があり、店内(庭園❓)も大きくて、意外とすんなりと入店できました。すんなりと言っても結構なお客さんの量です。もちろん釜玉うどんを注文しました。あとネットなどで見ていて気になっていたジャガイモ天🥔を注文してみました。釜玉うどんですが、素直に美味しいです。存在感のあるうどんと生卵、出汁醤油がこれまた見事な調和を見せています。美味しくて黙々と一気に食べてしまいました。周りのお客さんも「美味しいね」と言っているのが聞こえてきます。ジャガイモ天🥔ですが、これは初体験の食べ物でした。てっきりじゃがいも🥔を丸々揚げているのかと思いましたが、実は潰したジャガイモに味付けをして丸めて揚げたもの。青海苔❓の風味も良くて、新発見の美味しさでした。店内は半分位が屋外になっていて(屋根はあります)さながらうどん庭園ですよ。お店自体が観光地的雰囲気で、駐車場も大きくので誰でも気楽に行ける名店だと思います。気楽に行けるけど味も最高というところが讃岐うどんの奥深さです。

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最後の3軒目は高速道路に乗る手前でもう1軒入れないかと思い、高松市の宮武うどんを訪れてみました。この時点で時間は正午、ちょうどお昼時ということで、駐車場は満車状態。運よく入店することができました。こちらは前の山越うどんとは違って、お客さんがいかにも地元の人という感じで、仕事中のサラリーマンも多く、ズバリ地元に愛される名店という感じでした。天気が良く、暑くなってきたので、冷や冷や(うどん、出汁ともに冷たい)を注文しました。生姜は自分で擦って入れるようです。生姜の香りが清々しい。麺は弾力があって、ツルツル、この麺が僕個人の讃岐うどんのイメージに一番近いものでした。王道的なうどんでとても美味しかったです。仕事中、お昼に讃岐うどんを気楽に食べれる環境。本当に香川の人は恵まれれていますよね。美味しいものが安く食べられる。本当に素晴らしい食文化です。

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4日間の剣山登山と讃岐うどん巡りの車旅。とても充実したものでした。四国の山の素晴らしさも実感できましたが、またまた讃岐うどんの魅力にハマっていく自分がいました。これは近いうちに再訪間違いなしですね。

 

旅行日:2020年9月